変化の前提:AIはパラダイムシフト
AIに実装を任せる方向は今後さらに拡大していく。これは単なる効率化ではなくパラダイムシフトであり、これまでと違う考え方が必要になる。
人間側で重要になる能力
AIが基礎的な能力を身につける機会を奪う面がある一方で、人間に残る重要領域はより上流に寄っていく。今後重要になるのは、問題分解能力、意図の言語化、アーキテクチャ設計、ドメイン知識、そしてAI出力の検証である。
「全部読む」前提は破綻する
AI特有の不安定さに対して、現状では「人間が全て読んで最終判断する(経験が重要)」「責任は人間がとる」という意見がある。しかし、今後AIが生成する膨大な実装をすべて人間が理解する方法では破綻する。
本質:確定的な世界に確率的な知能を組み込む
問題の本質は、確定的なものから確率的なものへの変化にある。不安定さを前提に、それを制御するエンジニアリングが必要になる。重要なのは、確定的な世界に確率的な知能をどう組み込むかである。
解き方:ガードレールと統計的テスト
制御の具体策として、ガードレールを設けること、統計的なテストを実施することが重要になる。考え方としては、現在の工学における安全率にも近い。
実務の要:自動テストとCI/CDが競争力になる
膨大な実装を前提にするなら、自動的にテストし、継続的に検証して流せるCI/CDの仕組みが重要になる。テスト無し+ZIPで履歴管理のような従来スタイルでは競争力を完全に失う。
アーキテクチャの役割が変わる
アーキテクチャのような知識はより重要になるが、目的が変化している。これまでは「人間が修正しやすいように」だったのが、今後は「AIに作業範囲を指示できるように」という意味合いが強くなる。
目的最適化DSL:ブレを消すための“厳格な指示”
目的ごとに最適化されたDSLが重要になってくる。DSLとは厳格で再利用可能な指示のことで、プロンプトの中で定義して利用できる。狙いは結果のブレをなくすことであり、DSLの源泉はドメイン知識である。これはAIが理解するための表現であり、DSLから汎用言語への進化に逆行しているわけではない。
近い未来像:人間が指示し、実装はAIが担う
一部の最先端を除いて、「AIに何をさせるかだけ人間が決め、実装はAI」という未来は確実に近い。したがって競争力は、実装速度そのものよりも、指示の質と検証・運用の仕組みに移っていく。
現時点のボトルネック:OS操作はまだ難しい
現時点では、副作用や人間に最適化されたOS設計のため、自動でOSを操作するのは難しい領域である。今後、OSがAIに最適化されたり、副作用を理解するアプローチが進む可能性はあるが、まだ時間がかかる。
NotebookLM
スレッドのmdを投げて、個人的な話題を消してもらう指示。
