決算整理仕訳
1.現金過不足処理
現金過不足勘定を雑益か雑損に振替える処理。
仕訳)
雑損 | 現金過不足
現金過不足 | 雑益
2.売上原価の算定
仕訳)
仕入 | 繰越商品 期首棚卸高を仕入に振替える。
繰越商品 | 仕入 期末棚卸高を繰越商品に振替える。
3.貸倒引当の設定
4.有価証券の評価替え
5.減価償却費の計算
6.費用・収益の見越・繰延
7.消耗品の処理
8.引出金の処理
精算表の作成
決算整理仕訳による金額修正を簡単にするため。
例)
決算9/30
1.実績率法2%の貸倒を見積もる。補充法。
2.期末商品棚卸高2500。仕入にて原価計算。
3.残存10%、耐用年数9年、定額法にて減価償却。
4.消耗品の未消費50。
5.年利12%で8/1に貸付。返済時に受取る。
1.貸倒引当金
試算表)
売掛金残高 5000 | 0
貸倒引当金 0 | 70
5000×2%=100
貸倒引当金が100となる。
補充法のため30
仕訳)
貸倒引当金繰入 30 | 貸倒引当金 30 (費用|資産マイナス)
2.売上原価
試算表)
繰越商品 4000 | 0
仕訳)
仕入 4000 | 繰越商品 4000
繰越商品 2500 | 仕入 2500
3.減価償却
試算表)
備品 2000 | 0
2000×0.9÷9=200
直接法なら備品を減らす。間接法なら減価償却累計額を使う。
試算表に減価償却累計額があるかどうかみる。
仕訳)
減価償却費 200 | 減価償却累計額 200 (費用|資産マイナス)
4.消耗品
試算表をみて、消耗品費、消耗品のどちらに残高があるか見る。
消耗品費なら全て費用処理している。
試算表)
消耗品費 500 | 0
仕訳)
消耗品 50 | 消耗品費 50
5.見越・繰延
試算表)
貸付金 1000 | 0
1000×12%=120
120×2÷12=20
利息を受取るのは次期で2ヶ月分は当期分
出入りが次月のため、見越・収益。
未収利息 20 | 受取利息 20
通常の精算表
推定の精算表
赤字が追加箇所
先ず下の決算整理仕訳部分を右下から見ていく。
貸借の下にある80を修正記入へ記入。借方に記入したので貸方が必要。見ると相手勘定は受取利息だけ。受取利息の貸方に80を記入。括弧の中は、先ず借方残高なので資産となり、前払~、未収~のどちらか。(前払・未収は資産、前受・未払は負債)相手勘定が受取利息なので、未収と考える。
消耗品を修正記入へ。相手勘定は消耗品費。
減価償却費を修正記入へ。相手勘定は減価償却累計額。
貸倒引当金繰入を修正記入へ。相手勘定は貸倒引当金。
売上原価の計算は行われていると推測。
仕入 4500 | 繰越商品 4500
繰越商品 8000 | 仕入 8000
決算整理以外は右(貸借、損益)の数字になるよう左を埋めていく。
青字が追加箇所。
資本金は、試算表の借方と貸方の差異で出す。
損益計算書の借方、貸方の合計を出して差異を当期純利益に入れる。
それを貸借対照表にコピーする。
帳簿の締め切り
主に総勘定元帳。
貸借対照表勘定(資産、負債、純資産)は残高を次期繰越と朱記するだけ。
損益計算書勘定(収益、費用)は損益勘定に振替える。
損益の資本金への振替
T損益勘定を設ける。
損益勘定は借方に費用の勘定を集め、貸方に収益の勘定を集める。
例)
T費用)
費用 35000 |
T収益)
| 収益 50000
とあった場合。
仕訳)
損益 35000 | 費用 35000
収益 50000 | 損益 50000
T損益)
35000 | 50000
となる。
当期純利益または当期純損失を資本金勘定へ振替える。
利益が出れば資本金が増える。損失がでれば資本金が減る。
仕訳)
損益 15000 | 資本金 15000
繰越試算表の作成
各勘定で残高の借方・貸方で一致するよう、次期繰越と朱記で残高の逆に記入するだけ。
最後にその次期繰越の金額だけで試算表を作成する。
T現金)
80000 | 60000
30000 | 次期繰越 50000(ここを朱記追加)
T売掛金)
30000 | 次期繰越 30000
T買掛金)
15000 次期繰越 | 15000
T資本金)
次期繰越 65000 | 50000
繰越試算表は朱熹追加された金額を記入。(残高が記載されている)
損益計算書の作成
上記は売上原価で1行だが、計算の詳細が記述される場合もある。
上記は、
売上原価 0 | 売上高 0
だが、以下のように書かれる場合もあるということ。
期首商品棚卸高 0 | 売上高 0
当期商品仕入高 0 | 期末商品棚卸高 0
貸借対照表の作成
貸借対照では純利益と資本金を別にする。
貸倒引当金、減価償却累計額(資産マイナス勘定)は借方に記載する。(貸方の場合もある)
原則では貸倒引当金は債券ごと、減価償却累計額は種類ごと。
例外的に一括で処理する場合もある。
貸倒引当金 原則
流動資産
受取手形 2500
貸倒引当金 50 2450
売掛金 4000
貸倒引当金 80 3920
貸倒引当金 例外
流動資産
受取手形 2500
売掛金 4000
計 6500
貸倒引当金 130 6370
減価償却累計額 原則
固定資産
建物 5000
減価償却累計額 800 4200
備品 1000
減価償却累計額 100 900
減価償却累計額 例外
固定資産
建物 5000
備品 1000
計 6000
減価償却累計額 900 5100