簿記 工程別、組別、等級別総合原価計算

工程別総合原価計算(累加法)

各工程毎に総合原価計算を行うこと。複数回総合原価計算を行うイメージ。

第一工程にて、
・月末仕掛品原価
・工程完了品原価
を計算する。そして、完了品原価を第二工程の始点に投入。

ここで、第一工程の完了品原価が前工程費と名前を変え、第二工程の直接材料となる。
この直接材料は始点投入なので完成品換算はしない。

例)
生産データ(第一工程)
・月初仕掛品 100 (0.2)
・当月投入 150
・月末仕掛品 50 (0.8)
・完成品 200

生産データ(第二工程)
・月初仕掛品 100 (0.4)
・当月投入 200
・月末仕掛品 80 (0.5)
・完成品 220

原価データ(第一工程) (材料|加工費)
・月初仕掛品 2670 | 540
・当月投入 4080 | 7260

原価データ(第二工程) (材料|加工費)
・月初仕掛品 6060 | 1725
・当月投入 ? | 7975

材料: 始点投入
第一工程: 平均法
第二工程: 先入先出法

半製品

半製品とは、工程と工程の間で、次工程に投入せず保管されたもの。半製品勘定。

例)
第一工程完了品200(@59.5)のうち、150は第二へ50は倉庫へ。

仕訳)
第二工程仕掛品 8925 | 第一工程仕掛品 11900
半製品 2975 |

組別総合原価計算

勘定連絡図

複数の製品を連続大量に生産

製品毎に集計できる費用、組直接費は製品毎に賦課し、製品毎に集計できない場合、組間接費として、各組に配賦する。

ポイントは組間接費を配賦基準によって当月投入に配賦すること。

例)

生産データ A組
・月初仕掛品 100(1/5)
・当月投入 150
・月末仕掛品 50(4/5)
・完成品 200
・運転時間 1000時間

生産データ B組
・月初仕掛品 20(3/4)
・当月投入 120
・月末仕掛品 40(1/2)
・完成品 100
・運転時間 400時間

原価データ A組
・月初仕掛品 直接材料費 2670
・月初仕掛品 加工費 540
・当月投入 直接材料費 4080
・当月投入 加工費 直接 2260

原価データ B組
・月初仕掛品 直接材料費 1800
・月初仕掛品 加工費 1600
・当月投入 直接材料費 9060
・当月投入 加工費 直接 4600

・組間接費 28000

・A組仕掛品 平均法
・B組仕掛品 先入先出法

等級別総合原価計算

同じ種類の製品で等級(大きさ、厚さ、重量などの種類)がある場合の原価計算。
(組別は別のモノ、等級別は同じモノ)

等価係数
数量で按分ができないため、原価の負担割合に利用し基準を1とする。

流れとしては、最初に単純総合原価計算をする。
次に、各等級の生産量に等価係数をかける。積数の算出。
単純総合原価計算の結果を積数の割合で各等級に按分する。
按分された数字を各等級の生産量で割る。

勘定連絡図

例)

生産データ
・月初仕掛品 100 (1/5)
・当月投入 150
・月末仕掛り品 50(4/5)
・完成品 200

原価データ ( 直接材料 | 加工費 )
・月初仕掛品 2670 | 540
・当月投入 4080 | 7260

材料 始点投入
等級 A=40、B=80、C=80
等価係数 1 : 0.75 : 0.5

平均法

11900を按分計算する。

生産量×等価係数=積数
40*1=40
80*0.75=60
80*0.5=40

積数の比率を使って按分する。
完成品原価
A=3400
B=5100
C=3400