材料の消費額を材料費とする。
基本は購入したら借方。消費したら貸方。
材料勘定は消費したら貸方に移動。
仕訳)
購入額 | 消費額
繰越た場合
仕訳)
月初材料有高 | 消費額 (材料費として利用する)
購入額 | 月末材料有高
材料の分類
直接 主要材料 (本体を構成する主要材料。原料、素材)
直接 買入部品費 (外部から購入し、そのまま本体に取り付けられる)
間接 補助材料費 (本体に利用される。接着剤等)
間接 工場消耗品費 (軍手等。使い捨て)
間接 消耗工具器具備品費 (ペンチ等。何度か使える)
材料の購入原価
購入時は借方に仕訳。付随費用は原価に含める。
仕訳)
材料 10000 | 買掛金 10000
付随費用(運賃)がある場合も購入原価へ。
仕訳)
材料 15500 | 買掛金 15000
・ | 現金 500
返品の場合、逆仕訳。
仕訳)
買掛金 1250 | 材料 1250
材料副費
購入から出庫までに掛かった費用のこと。
材料副費も材料購入原価に含めるべきだが集計に時間がかかるので、
外部材料副費だけを購入原価に含めたり、
あるいは外部材料副費+内部材料副費の一部
だけを購入原価に加える場合もある。
仕入先 → (外部材料副費) → 倉庫 → (内部材料副費) → 工場
材料費計算方法(単価、数量)
材料は消費した分を材料費といい貸方へ記入。
材料の消費量の把握には継続記録法と、棚卸計算法がある。
継続記録法
受入、払出をその度に帳簿に記録していく。
棚卸減耗を把握できる。
棚卸計算法
棚卸計算法は払出(使った分)を記録しない。購入と実地棚卸の差額から払出を把握する。
棚卸減耗を把握できない。(無いものは消費したことにしてしまうため)
単価の計算は平均法、先入先出法がある。
予定消費単価
期首において材料の予定消費単価を決定しておく。
予定消費額=予定消費単価×実際消費数量(予定は単価だけ)
本来なら借方に購入を記入し、消費した分を貸方へ記入するが、
材料の貸方(消費)から計算がはじまるイメージ。
実際の消費額が確定したら実際消費額の差異を求める。
材料消費価格差異=予定消費額-実際消費額
プラスなら有利差異(貸方差異)。マイナスなら不利差異(借方差異)。
差異は最終的に差異勘定に振替える。(予定計算は変更しない)
最終的には、期末に材料消費差異は売上原価に加減算する。
例)
予定消費単価¥120/1kgとした。
直接材料費として55kg消費、間接材料費として5kg消費した。
60kg×120=¥7200(予定消費額)
前月繰越20kg/@¥110
当月購入80kg/@¥135
(¥2200+¥10800)÷100kg=¥130
60kg×130=¥7800(実際消費額)
仕掛品 6600 | 材料 7200
製造間接費 600 |
と仕訳されていて、その後、実際の材料費が7800だった。
実際は貸方7800と仕訳されている必要があったと考える。
月末仕訳)
材料消費価格差異 600 (不利差異) | 材料 600
差異勘定から原価勘定へ振替える。
期末仕訳)
売上原価 600 | 材料消費価格差異 600
材料の棚卸減耗損
継続記録法の場合、帳簿棚-実地棚=棚卸減耗損
材料が消費されたら材料費なので、減耗損の場合は間接経費となる。
間接材料費ではない。
例)
帳簿棚5200、実地棚4810だった場合の棚卸減耗損。
仕訳)
棚卸減耗損 390 | 材料 390
製造間接費に振替える。
製造間接費 390 | 棚卸減耗損 390
棚卸減耗損を利用しない場合
仕訳)
製造間接費 390 | 材料 390。