繰延=出入が先で、当期から外す。
見越=出入は後で、当期に入れる。
繰延
費用を前払いしたり、収益を前受けしたりして、次期分の費用、収益が含まれている場合、
当期の損益から除外する処理のこと。
費用の繰延
当期支払った費用の中にある次期の費用を控除。
前払費用勘定(資産)へ振替える。(前払○○勘定)
例)
支払保険料12000、8/1に一年分支払う。決算は9末。
次期10ヶ月分を支払っているということ。
8/1時点での仕訳
仕訳)
支払保険料 12000 | 現金 12000
決算整理仕訳
仕訳)
前払保険料 10000 | 支払保険料 10000
例)
家賃の前払分6000を計上する。
このような文面で、既に支払っている家賃を繰延すると判断。
仕訳)
前払家賃 6000 | 支払家賃 6000
収益の繰延
当期に受取った収益の中にある次期分の収益を控除。
前受収益勘定(負債)へ振替える。(前受○○勘定)
例)
受取手数料に前受分5000がある。
仕訳)
受取手数料 5000 | 前受手数料 5000
例)
受取家賃69000は7/1に12ヶ月受け取っている。決算は9末。
次期分9ヶ月分受け取っているということ。
7/1時点での仕訳
仕訳)
現金 69000 | 受取家賃 69000
決算整理仕訳
仕訳)
受取家賃 51750 | 前受家賃 51750
見越
まとめて後払いする場合。
支払うのが次期で、当期分が含まれている場合。
費用の見越
次期支払予定の費用の中にある当期の費用。
未払費用勘定(負債)に記入。(未払○○勘定)
例)
今月家賃10000が未払い
仕訳)
支払家賃 10000 | 未払家賃 10000
例)
4/1に30000借入れた。返済は期日1年後。
利率5%で月割計算。決算は9末。
30000×5%=1500
仕訳)
支払利息 750 | 未払利息 750
収益の見越
次期に予定される収益の中に含まれる当期の収益。
未収収益勘定(資産)に記入。(未収○○勘定)
例)
手数料の未収分5000ある
仕訳)
未収手数料 5000 | 受取手数料 5000
例)
1/1に100000を貸し付けた。
利率は4%で6末と12末に半年分を受取る。決算は9末。
100000×4%=4000
4000×3÷12=1000
仕訳)
未収利息 1000 | 受取利息 1000
期末仕訳まとめ
繰延・費用 前払○○ | 費用の逆仕訳
繰延・収益 収益の逆仕訳 | 前受○○
見越・費用 費用勘定 | 未払○○
見越・収益 未収○○ | 収益勘定
繰延・費用 先に払った分を資産へ振替
繰延・収益 先に受取った分を負債へ振替
見越・費用 費用計上。貸方に未払○○(実際の現金等の動きがないため)
見越・収益 収益計上。借方に未収○○(実際の現金等の動きがないため)
期首再振替仕訳
期首に逆仕訳する。